アッテネータとは?業務用スピーカーをカンタンに音量調整できる機器
- 2026/07/20
- 2026/07/20

目次
はじめに
「会議室だけ音を小さくしたいんですが、できますか?」
そんなご質問をいただくことが多いんです。
オフィスや店舗で業務用のアンプとスピーカーを使っている方、またはこれから導入を検討している方に向けた記事です。
状況に合わせて、一時的にスピーカーの音量を調整したいというご要望はよく耳にします。
「スピーカー1台だけ音量を下げたい」「この部屋のエリアだけ静かにしたい」「複数のゾーンごとに音量を変えたい」といったケースですね。
メインアンプでシステム全体の音量を変えることはできますが、一部だけを下げて残りはそのままにしたい、という場合には別の方法が必要になります。
そのご要望は「実現できます」。
その機能を「アッテネータ」といいます。
今回は、アッテネータの2つのパターン(専用スイッチ型・スピーカー内蔵型)の違いと、設置方法・注意点について解説していきます。
アッテネータとは?
アッテネータとは、音量調整できる機能を持つ部品・部材、またはその役割のことをいいます。
「トランス式アッテネータ」とも呼ばれます。
メインアンプやプレイヤー(音源)のボリュームを調整すれば、システム全体の音量が変わります。
その上で、さらにアッテネータを使うと、特定のスピーカーだけ音量を大きくしたり・小さくしたり・消したりすることができるんです。

・画像挿入 比較 ①メインアンプで全体調整
②アッテネータ調整1 スピーカ → 1台のみ音量小 他は音量通常
アッテネータ調整2 スピーカ → この部屋2台のみ音量小 他は音量通常
※上記の画像挿入からここまでは文章改変をしないこと
なお、アッテネータはスピーカー以外にもTV信号やさまざまな信号の減衰に使われますが、本記事ではスピーカーに関するアッテネータを指しています。
アッテネータには「専用スイッチ型」と「スピーカー内蔵型」の2種類があります。
それぞれ詳しく説明していきます。
アッテネータスイッチとは?壁付けでゾーン管理ができる
アッテネータの専用スイッチは、壁に取り付けたり、露出ボックスとして使います。
照明を付けたり消したりする壁付の照明スイッチと、似たイメージですね。
1台のスピーカー単体から、特定エリア・ゾーンの複数スピーカーまで、対象のスピーカー全てを一括で音量調整できます。
使い方によっては、複数のゾーンをまとめてコントロールすることも可能です。
新築のオフィスや壁を作る工事が伴う場合は、壁に埋め込む方法がおすすめです。
スッキリと設置できます。
市販のコンセントプレートに合う規格サイズで作られています。
Panasonicのフルカラープレートなどが合います。
プレートはたくさんの種類があるため、しっかりとサイズを確認するように注意しましょう。

アッテネータスイッチのつなぎ方
接続の流れは「アンプ→アッテネータスイッチ→スピーカー」となります。
一般的には「アンプ→スピーカー」なのですが、その間にアッテネータスイッチを割り込ませる感じです。
割り込ませたアッテネータスイッチ以降、その配線系統に属するスピーカーはまとめて制御できるようになります。

・画像挿入 アッテネータ分岐
アッテネータを音量小にしたとき
アンプ→アッテネータスイッチ→スピーカー→スピーカー スピーカーの上に小の文字
→スピーカー→スピーカー スピーカーの上に通常の文字
アッテネータースイッチにつながっているスピーカーのみ音量調整が効く
※上記の画像挿入からここまでは文章改変をしないこと
導入前に確認!アッテネータの5つの注意点
アッテネータスイッチを導入する際は、いくつか重要な注意点があります。
注意1:電力制限があります。
通常品には「最大6W」と「最大30W」の2種類があり、接続するスピーカーの合計電力に合ったものを選ぶ必要があります。
注意2:ハイインピーダンスのシステム専用です。
ローインピーダンスのシステムでは使えないため、事前にシステムの種類を確認しておきましょう。
注意3:無段階調整はできません。
一般的に5段階での調整となるため、こまかな数値でのコントロールはできません。
音量0・調整なし・他に3段階の音量減衰 となります。
注意4:音量を「上げる」ことはできません。
アッテネータはメインアンプから送られてくる音量を「小さくする」機能です。
元の音量より大きくすることはできない点に注意してください。
注意5:アッテネータの音量は、メインアンプのボリュームを基準に変化します。
たとえばこのようなイメージです。
※それぞれの数字はイメージであり、正確ではありません
| メインアンプ | アッテネータ | スピーカーの音量 |
|---|---|---|
| 10 | 10 | 最大音量 |
| 10 | 5 | 5 |
| 10 | 0 | 音が出ない |
| 5 | 10 | 5 |
| 5 | 5 | 2.5 |
壁工事なしでもOK!露出ボックスで外付け設置
新築でない場合や、壁工事ができない場合はどうすればよいでしょうか。
そういった場合は、露出用コンセントボックスを使ってアッテネータスイッチを外付けで設置できます。
露出用コンセントボックスの場合は、壁に大きな穴を開ける必要はありません。
ただし、ねじ止めとなるため、ねじ穴は必要となります。また、その場所までモール配線が必要となります。
また、机の上や棚の上など、必要な場所に置いて使うことも可能です。
ただし、スピーカー配線がつながっているため、線が切れるとそれ以降のスピーカーは音が出なくなります。
そのため、基本的には設置したら動かさないほうがよいでしょう。

スピーカー内蔵アッテネータの注意点
スピーカーの中には、アッテネータが内蔵されている機種もあります。
ただし一般的なスピーカーにはアッテネータは付いていないため、必要な場合は事前に確認が必要です。
スイッチ型は、必要な時に音量を上げたり下げたりできます。
しかし、内蔵型は「常に一定の音量を少し下げておく」といった固定的な使い方しかできません。
音量を上げたり下げたりと頻繁に変えたい用途であれば、スイッチ型一択です。
他にも以下のような注意点があります。
注意1:音量を大きくすることはできません。
メインアンプから送られてくる音量を「小さくする」ことしかできません。
注意2:設定の変更が難しいです。
スピーカー本体にスイッチが付いているため、音量を変えるにはスピーカーを取り外す必要があります。
一度設定したら頻繁に変えるのは現実的ではないと思っておいてください。
まとめ
アッテネータの仕組みと、専用スイッチ型・スピーカー内蔵型の2つのパターンについて解説してみました。
少し専門的な内容もあり、わかりにくかった部分もあったかもしれません。
電力設計やインピーダンス、設置方法など、現場ごとに確認すべきことが多い分野でもあります。
「うちの場合はどうなるんだろう?」と思ったときは、ぜひ一度配線プロに相談してみてください。



オフィスでBGMを流したいけど、何を用意すればいいか分からない方へ。アンプとスピーカーの基本的な仕組・・・


配線プロと一緒に計画すると、よい提案をしてもらえることが多いですよ。