OAフロアとは?オフィスの床3種類と配線方法

はじめに

先日、こんなご相談をいただきました。
「配線業者さんに床の状態を聞かれたんですが、何と答えればいいですか?」

オフィスで電話・電気・LANの配線工事を業者さんに依頼するとき、
「床はどうなっていますか?底上げされていますか?」と聞かれることがあります。
床のタイプによって配線の難易度が変わり、費用にも大きく影響するんです。

今回は、配線作業に関係する3種類の床の状態についてわかりやすく解説します。

床の状態は「底上げあり」か「底上げなし」か

配線作業で最も重要なのは、床が底上げされているかどうかです。
底上げされている床のことを、本記事では「OAフロア」と呼びます(フリーアクセスフロアともいいます)。

底上げされていない床は、さらに2パターンに分かれます。
「直床」(コンクリート・Pタイル・フローリングがそのまま床面になっている)と
「タイルカーペット」(直床の上にタイル状のカーペットを敷いている)です。
この3パターンによって、配線の方法は大きく異なってきます。
底上げあり OAフロア 底上げなし 直床 タイルカーペット

OAフロアとは

OAフロアとは、コンクリートやPタイルなどの床の上に、
プラスチックまたは金属のパネルを敷いて床を底上げする仕組みです。
床下に空間ができることで、そこに配線を収納できるようになります。

OAフロア(床下配線)


配線を床下に収納できるメリットは、大きく3つです。

床下に収納するケーブルは、主に電気・電話・LANの3種類です。
サブ的に、テレビやオーディオのケーブルが入ることもあります。
これらのケーブルは出所も行き先もバラバラで、縦横に複雑に絡み合うことがほとんどです。
OAフロアにすると配線経路をあまり考えずに済むため、使い勝手が大幅に向上します。

底上げされていない床の2パターン

直床は、コンクリートやPタイル、フローリングがそのまま床面になっている状態です。
タイルカーペットは、その直床の上にタイル状のカーペットを敷いた状態を指します。
どちらも、古いオフィスによく見られます。

底上げなし床の配線方法①:配管を利用する

古いオフィスでは、床にあらかじめ配管が埋め込まれているケースがあります。
配管が使える状態であれば、それを活用するのが最善です。
配管が詰まり気味の場合は、配線潤滑剤をスプレーするとケーブルが通りやすくなることもあります。

配管を利用する
ただし、古い配管には注意が必要です。
中で切れていたり、詰まっていたり、すでに既存ケーブルで塞がれていたりと、
問題を抱えているケースが少なくありません。

無理にケーブルを通そうとすると、ケーブルが途中で切れてしまい、
配管自体が使えなくなることもあります。
撤去・復旧が難しいことを十分に理解した上で、業者さんに依頼することが大切です。

底上げなし床の配線方法②:配管を使わない(床上配線)

配管がない、または使えない場合は、床の上に配線する方法を取ります。
昔から現在に至るまで、よく使われている方法です。
配管を使わない(床上配線)

基本のルートは部屋の隅を通し、そこから中央へ向けて配線します。
できるだけ人が通りづらい場所を選ぶのがポイントです。

費用をかけてでもスッキリさせるか、コストを抑えてシンプルにするかは状況次第です。
ただ、オフィス配線は長期にわたって使うインフラです。

多少費用がかかっても、動線をしっかり意識した配線にしておく方が、
結果的にはお得なことが多いです。

現場でよくあるのが「最初にケーブルカバーをケチったら、後の追加配線で結局やり直しになった」というケースです。
床上配線こそ、最初の施工をしっかりやっておくことが大切です。

天井裏配線という選択肢もある

「床が難しいなら天井から」という発想、これが意外と使えるんです。
床の配線が難しい場合は、天井裏を使って配線する方法もあります。
床周りをすっきりさせられるのがメリットです。

天井裏配線


ただし、難易度は上がります。
天井材の材質や天井裏の隙間の高さ、梁(コンクリートの構造材)の有無など、
さまざまな条件が影響します。
梁があると、ケーブルを通せない場合があります。

まとめ

今回は、オフィスの床の3種類と、それぞれの配線方法について解説してみました。
OAフロア・直床・タイルカーペット、それぞれで配線の進め方は大きく変わりますね。

「床のことなんてよくわからない」という方も多いと思いますが、
これを知っておくだけで業者さんとの打ち合わせがスムーズになります。
費用の見当もつけやすくなりますよ。

配線工事を依頼する前に、まず床の状態を確認するところから始めてみてください。