店舗やオフィスの電気工事を進めるにあたって、工事業者を探していませんか?信頼できる電気工事業者が見つかれば、安心して施工を任せられますよね。
一方で、次のような理由で電気工事業者を選ぼうとしている方は要注意です。
- 内装業者に電気工事業者の選定も任せようと思っている
- 店舗やオフィスの近所にある業者に頼もうと考えている
- 工事費が安いかどうかを基準に業者を選ぼうとしている
この記事では、電気工事業者の探し方や信頼できる業者の見分け方、相談から工事完了までの流れについて解説しています。ぜひ電気工事業者選びに役立ててください。
電気工事業者の探し方は?
電気工事を依頼するにあたって、まず多くの人が困るのが「どこで業者を探せばいいのだろう?」という点です。
この章では、家庭の電気工事とオフィス・店舗の電気工事それぞれの業者の探し方について紹介します。
- 家庭向けの電気工事業者探しの場合:家電量販店または専用サイトからチェック
- オフィス・店舗での電気工事業者探しの場合:地域の電気工事店に依頼する
家庭向けの電気工事業者探しの場合は、家電量販店に相談または専用サイトからチェック
自宅の電気工事であれば、街の電気屋や家電量販店に工事依頼する、または家庭向け電気工事の専用サイトで業者を探してもらうのが一般的です。
たとえば以下に紹介する電気工事サイトでは、近隣の工事店を選んでもらえるので、自分で工事店を探す手間を省くことができます。
工事の流れや料金の概算も明示しており、依頼後のイメージを持ちやすいでしょう。
参考:家庭向け電気工事サイトの例(全国対応)
オフィス・店舗での電気工事業者探しの場合は、地域の電気工事店に依頼する
オフィスや店舗での電気工事であれば、地域の電気工事店に依頼するのが一般的です。
業務用の空調設備や照明など、家庭の電気工事とは施工内容が異なる点が多いのと、見積り時に現地調査を実施するケースがほとんどだからです。
たとえば、オフィスのコンセントを新設・増設する場合、ビル設備である配電盤の容量が不足している場合などは、予定している数のコンセントを設置できない場合や、配電盤の増設を検討する必要があります。
このように、予定している電気工事を確実に実施するためにも、現地調査が欠かせないのです。
遠方の工事店に依頼すると、現地までの出張費が高くなることもあり得ます。
「{地域名} オフィス 電気工事」といったキーワードでインターネット検索するなどして、オフィスや店舗にできるだけ近くにある、地域の電気工事店に依頼するほうがよいでしょう。
なお、当然ですが業者は「近くにありさえすればよい」ということはありません。
詳しくは、次章の「信頼・安心できる電気工事者の選び方は?」をご確認ください。
「すぐに業者が見つからない・急いでいる」という方は「配線プロッタ」がおすすめ
配線プロッタは、オフィス・店舗の配線工事専門のアドバイザーマッチングサービスです。
Webから相談・見積を最短10分で行うだけで、プロの電気工事業者の手配からその後のスケジュール、保証期間中のトラブルについても、一貫して担当してくれます。
対応エリアは全国です。 自身で工事店を探す時間を確保できない方、信頼できる工事店を手軽に見つけたい方は、配線プロッタを活用するとよいでしょう。
信頼・安心できる電気工事業者の選び方は?
電気工事業者を選ぶ際、どのような点に注意すればよいのでしょうか。
信頼・安心できる業者を選ぶには、次の2つのポイントを押さえておくことが重要です。とくに電気工事業者を選ぶのが初めての方は、必ず実践しておきましょう。
- 比較検討できるように、まず2~3社に相談する
- 比較項目は、「実績・見積額・対応力・アフターサービス」
比較検討できるように、まず2~3社に相談する
1社のみに電気工事を依頼した場合、サービスの質が良いのか、価格が適切であるのか比較することができません。対応スピードや見積額など、業者に言われるままに施工が進んでしまいかねないのです。
電気工事業者に相談する際は、まず2〜3社に相談することをおすすめします。
複数の業者で相見積をするのはごく普通のことですので、同時に2〜3社へ相談しても全く問題ありません。相談した結果、最も信頼できると感じた工事店に依頼すればよいのです。
実際、現地調査を実施した上で見積を出してもらうまで具体的な工事費は分かりません。 Webサイトなどで安さや実績をアピールしている業者であっても、自分自身で対応をたしかめてから依頼するかどうかを判断することが大切です。
比較項目は、「実績・見積額・対応力・アフターサービス」
業者を比較検討する際は、以下「実績・見積額・対応力・アフターサービス」それぞれポイントをチェックします。
比較項目 | 説明・チェックポイント |
---|---|
実績 | 電気工事を専門に扱っているか、施工の実績が豊富か、経験豊富な工事士が施工を担当するかなど、業者の実績をチェックしましょう。 Webサイトを確認するほか、口コミや評判をネット上で見ておくことも大切です。 店舗・オフィスの施工実績が豊富かどうかもチェックしておきたいポイントといえます。 事業所ごとに建物の構造が異なるのは当然のことですので、臨機応変に対応してもらえるかどうかが重要です。 過去に同じようなタイプの工事を担当したことがある業者か、よく見極めましょう。 |
見積額 | 見積りが提示されたら、複数社の工事店の見積を比較しましょう。 見積の合計額だけでなく、明細もきちんとチェックすることが大切です。不明な点があれば必ず問い合わせ、見積りの根拠を明確にしておく必要があります。 信頼できる電気工事業者であれば、しっかりとした根拠にもとづいて見積りを出してくるはずです。 逆に、安さを売りにしていたにも関わらず見積額が想定外に高い場合は注意したほうがよいでしょう。 |
対応力(スピード・現地調査の有無等) | 依頼から現地調査・見積りまでの対応力もよく見ておく必要があります。 対応力が優れている工事店には、依頼も数多く集まるものです。丁寧できめ細かな対応をしているかどうかは、工事店のサービス品質を見極める上で重要な要素といえます。 現地調査を確実に実施しているかどうかもよく見ておきましょう。 過去にオフィスや店舗の工事を数多く受注していれば、建物や設備の特徴を素早く把握できるはずです。 実績・知識ともに豊富な業者であれば、信頼できる可能性が高いといえます。 |
アフターサービス | 電気工事が完了した後も、点検や再工事といったアフターサービスに応じてもらえるかどうかが重要なポイントです。 電気工事に関するトラブルは事業に大きく影響しますので、アフターサービスに力を入れている業者を選びましょう。 Webサイトなどで「アフターサービスも万全です」と謳っている工事店は少なくありません。 謳っているだけでなく、具体的に何をいつまでフォローしてくれるのかを確認しておくことが大切です。 |
初めて電気工事を依頼する方にとって、上記の項目を全て的確に判断するのは難しいと感じるかもしれません。複数の工事店に依頼することで比較検討しやすくなり、より優良な工事店を選べるはずです。
信頼・安心できる電気工事業者かどうかは、施工開始前の対応やサービス内容である程度判断することができます。Webサイトの印象だけで依頼先の業者を決めることのないよう、上の4項目をじっくりと見極めましょう。
電気工事の相談から完了までの流れ
実際に電気工事を依頼する場合、相談から工事完了までどのような工程を経ることになるのかを見ていきます。電気工事の全体像を把握し、やるべきことを具体的に把握しておくことが大切です。
- 問い合わせ
- 現地調査
- 見積り
- 工程の打ち合わせ
- 工事
- 工事完了
- アフターメンテナンス
①電気工事業者に問い合わせ
はじめに、電気工事業者に問い合わせます。業者によってはWebサイト上から問い合わせが可能なケースもあります。
工事内容の詳細は現地調査で確認するので、まずはオフィス・店舗の電気工事であることと、おおよその規模を伝えましょう。
②現地調査
電気工事業者にオフィスや店舗を訪問し、現地調査を実施します。
工事内容に関する要望や打ち合わせも同時に実施するケースがあるので、機器の設置場所などの希望をまとめておきましょう。
現地調査を行わないと、着工してから想定外の費用が発生することにもなりかねません。必ず現地調査を依頼することをおすすめします。
③見積り
現地調査を終えると、電気工事業者から見積りが届きます。
見積りに記載されているのは、作業項目とそれぞれの単価です。複数の業者の見積りを比較し、極端に高い・安い価格になっていないかチェックしましょう。
なお、見積りの有効期限を過ぎると再見積り時に料金が変わることがある点に注意が必要です。
④工程の打ち合わせ
契約が成立すると、工程の打ち合わせへと移ります。電気工事の工程は、内装工事のスケジュールとの兼ね合いを十分に考慮しなくてはなりません。
配線工事が完了するまでの期間は内装工事がストップするなど、内装工事業者の工程に影響を及ぼすからです。希望の工事完了日を伝え、調整・交渉していく必要があります。
⑤工事
実際に電気工事が始まってからも、打ち合わせになかった事項が発生することは十分にあり得ます。
工事にはできるだけ立ち会い、作業員の問い合わせに対応できるようにしましょう。打ち合わせ担当者と作業者との間で認識の食い違いが生じた場合には、改めて相談や交渉を行う必要があります。
⑥工事完了
工事が一通り完了したら、現場に立ち会って完了確認を行います。必要な機器を設置できる状態になっているか、事前に発注した箇所の工事が全て完了しているか確認しましょう。
不備や疑問点があれば曖昧にせず、必ずその場で確認しておくことが大切です。
⑦アフターメンテナンス
店舗やオフィスを利用し始めてから、不具合が発覚することもあるはずです。
また、使い続けていくうちに接触不良などメンテナンスが必要な箇所が生じることも考えられます。施工時に使用した配線図は必ず保管し、メンテナンス時にいつでも参照できる状態にしておきましょう。
参考|電気工事の種類・範囲
電気工事の依頼をする際は、対応可能な工事の種類・範囲を知っておくことも大切です。
店舗やオフィスの内装工事を進めるにあたり、そもそも電気工事が必要なのか、電気工事で対応可能であるかを把握しておく必要があります。
そこで、主な電気工事の種類を一覧化し、工事の依頼を検討する際に参照できるようにしました。
店舗・オフィスの改装を計画する際や、内装業者と打ち合わせをする際などに役立ててください。
主な電気工事の種類
電気工事の主な種類 | 説明 |
---|---|
照明の設置・移設 | 照明器具を新たに増設したり、取り付け場所を移動させたりする工事。最近ではLED照明切り替えの工事依頼のケースが多い。 |
コンセントの設置・増設 | 店舗やオフィスのレイアウトに合わせて、コンセントを設置したり増設したりする工事。照明器具の設置に伴い必要になることも。 |
業務用エアコンの設置・交換 | 業務用エアコンを新たに設置したり、新しいものと入れ替えたりする工事。古いエアコンの冷媒ガス回収も含まれる。 |
分電盤や配線の管理 | 店舗・オフィスの消費電力に対応する分電盤・配線への交換工事。漏電対策や維持管理も含まれる。 |
防犯・セキュリティ設備の設置 | 防犯カメラや感知器などのセキュリティ設備の設置に必要な配線工事。新設する場合は電気工事が必須。 |
火災報知機の設置 | 火災報知器の設置に必要な配線工事。火災報知器の設置は法律で義務づけられている点に注意。 |
太陽光発電・オール電化 | 太陽光発電による電気温水器やオール電化への移行に伴う電気工事。新たに導入する際には電気工事が必要。 |
漏電対策 | アース線の設置や配線の劣化防止のための電気工事。火災の発生を防ぐために必要。 |
まとめ)電気工事は信頼できる業者に依頼することが大切
電気工事は、電気機器を安全に利用していく上で欠かせない重要な工事です。店舗やオフィスの近所にあるから、工事費用が安いからといった理由で安易に業者を選ぶのはリスクが高いといえます。
今回紹介してきた業者選びのポイントを参考に、ぜひ信頼できる電気工事業者を見つけてください。
問い合わせから工事完了までの一連の流れや注意点を知っておくことで、信頼・安心できる業者かどうかを見分けやすくなるはずです。