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オフィス・店舗のLAN工事の失敗しない業者選びと注意点

オフィス・店舗のLAN工事を進める際、重要なカギを握るのが業者選びです。工事費はもちろんのこと、信頼できる業者かどうかを見極めた上で依頼する必要があります。

LAN工事を依頼する側としても、工事がどのように進むのか大まかな流れを把握しておくことが大切です。

今回は、オフィス・店舗のLAN工事業者の探し方や失敗しない選び方について解説します。LAN工事の際に知っておくと役立つ知識もまとめていますので、ぜひ参考にしてください。

オフィス・店舗のLAN工事業者探しで迷ったら

オフィス・店舗のLAN工事業者選びに役立つ相談サイトがあることをご存知でしょうか。
Webから工事に関する相談や見積依頼ができるので、業者を比較検討したいときに便利です。

LAN工事の相談サイトについて、ここでは代表的な3サイトを紹介します。いずれも全国対応が可能なサイトですので、オフィス・店舗の場所を問わず幅広いエリアに対応可能です。工事を依頼する際には、複数のサイトに見積依頼をした上で比較検討することをおすすめします。

配線プロッタ

配線プロッタ LAN工事
配線プロッタ オフィスのLAN工事 スピード見積

配線プロッタは、オフィス・店舗の配線工事専門のアドバイザーマッチングサービスです。

相談・見積はWebから最短10分で完了しますので、忙しい業務の合間に工事の相談をすることも可能。プロの電気工事業者の手配やその後のスケジュール、保証期間内のトラブルについても一貫して担当してもらえます。

見積に関しても、最短1営業日ですぐに結果をお知らせできます。原則下見なしでかんたんに見積依頼ができるのが特徴です。

LAN工事でわからないことがある方、相談した上でLAN工事の依頼先を決めたいという方は、配線プロッタの活用をおすすめします。

配線レスキュー

配線工事工事を激安スピード対応!-配線レスキュー

配線レスキューはLAN配線などネットワーク通信に関わる工事業者のネットワクサービスです。個人・法人を問わず工事経験者が対応しており、全国の電気工事事業者に相談することができます。

登録工事業者は159店(2022年4月現在)と、全国の工事に対応可能です。

問い合わせ内容と地域に応じて加盟店をマッチングし、最短での訪問・相談に対応。

見積の概算金額に問題がなければ、工事業者による無料下見が行われます。

オフィス・店舗から最も近い業者に対応してもらえるので、出張費などの移動コストを抑えることができます。

office110番

オフィスの事務機器(OA機器)総合販売|OFFICE110

office110番は、オフィスを対象としたOA関連総合サービスです。

もともと工事業者からスタートしているため、LAN工事も得意としています。法人向けの専門サービスですので、オフィス・店舗のLAN工事の相談先としておすすめです。

スピード対応に強みがあり、LAN環境の構築まで最短3営業日で対応可能。LAN工事以外にも複合機や法人携帯電話、LED蛍光灯の設置などオフィスに関するさまざまなサービスに対応しています。

法人専門のサービスを利用したい方、できるだけスピーディにLAN環境を構築したい方におすすめです。

2)オフィス・店舗のLAN工事業者の失敗しない選び方

オフィス・店舗のLAN工事業者を 選ぶ際のポイント3つ

オフィス・店舗のLAN工事業者選びの失敗を防ぐには、いくつか注意しておくべきポイントがあります。次に挙げる3つのポイントを押さえて、優良な業者をしっかりと見極めましょう。

  • まずはLAN環境大まかなレイアウトを整理しておく
  • 複数業者に見積依頼をして、見積書を比較する
  • 比較ポイントは、見積以外に「実績・コミュニケーション・対応スピード」もチェック

まずはLAN環境と大まかなレイアウトを整理しておく

工事業者に依頼する前の準備として、LAN環境と大まかなレイアウトを整理しておきましょう。工事業者との打ち合わせで伝えておきたいこととして、次の5点が挙げられます。

  1. デスクの配置
  2. PCを設置する位置
  3. ルーターの位置
  4. 無線LANの設置予定場所
  5. 応接室などデスク以外の場所にも配線が必要か

上記はオフィスや店舗側が判断すべきことですので、工事業者が決めるわけにいきません。打ち合わせで工事業者に訊ねられた際には、すぐに答えられるようにしておく必要があります。

とくに重要なポイントがデスクと島の数です。たとえば、8席の島ならルーター用1本+8本で計9本のLANが必要になるため、16ポートのHUBを使用することになります。

ポートの数はデスクの数に応じて変わるので、必要なポート数を把握しておくことが大切です。また、幹線は島ごとに1本ずつ引くことになるため、島の数も決定しておきましょう。

上記の点を事前に整理しておき、可能であれば座席レイアウト図などを用意しておくことをおすすめします。工事業者との打ち合わせがスムーズに進み、工事開始までのやりとりを最小限に抑えられるはずです。

ネットワーク構成の例

ネットワーク構成の例

上図では、6席の島が2つと管理職席が2席の計14席が配置されています。

また、会議室・接客室・受付の3部屋にもそれぞれPCの設定を想定していることが分かります。HUBは各島に1つずつ・管理職席に1つ・会議室などの部屋用に1つの計4か所設置が必要です。

よって、必要なLANケーブル数は下記の通りです。

  • 幹線:4本
  • LANケーブル22本(事務所16本・会議室1本・接客室3本・受付2本)

HUBの設置場所や設置数、LANケーブルの引き方は工事業者が判断してくれますので、部屋の位置とデスクの配置、PCや複合機の設置場所と台数を明確にしておくことが大切です。

なお、無線LANやHUB、ルーターなどについては3章で詳しく解説するので、併せて参考にしてください。

複数業者に見積依頼をして、見積書を比較する

おおまかなレイアウトを整理したら、次にやるべきことは業者への見積依頼です。比較検討した上で依頼先を選ぶことが重要なポイントとなるため、複数業者に見積依頼をしましょう。

LAN工事費の見積は、主に下記の内訳となっているはずです。

見積内訳の例

  • 資材費(LANケーブル・コネクタ・情報コンセント・モールなど)
  • 物理設計費用
  • プロバイダ初期費用(インターネット環境の構築から依頼する場合)
  • ネットワーク機器費用(ルーター・HUBなど)
  • 作業費特殊処理費(空配管・モール処理・穴開けなどにかかる費用)
  • 論理設計・設定費用(ファイヤーウォール・L3スイッチ・L2スイッチ・アクセスポイントなど)

各業者から見積が届いたら、工事費の総額だけでなく内訳もじっくりと見て比較検討します。

もし内訳に不明な費目があれば、見積を出した業者に問い合わせて解決しておくことが重要です。曖昧な点を残したまま施工へと進んでしまうと、のちのちトラブルに発展する可能性があるため注意しましょう。

LAN工事の費用・概算目安を知りたい人は以下記事もご確認ください。

比較ポイントは、見積以外に「実績・コミュニケーション・対応スピード」もチェック

業者を比較検討する際には、見積以外にも見ておくべきポイントがあります。

あらかじめ比較ポイントを明確にしておくと、ファーストコンタクトの段階から対応を比較しやすいはずです。また、問い合わせ前の時点で収集可能な情報はできる限り調べておき、信頼できる業者かどうかを見極めることも大切なポイントといえます。

主な比較ポイントとして、次の4点が挙げられます。

比較項目説明
実績オフィス・店舗におけるLAN工事の実績を確認しておきましょう。
過去の累積工事数や事例を業者のWebサイトで調べておき、できるだけ実績が豊富な業者を選ぶことが大切です。

自社のオフィスや店舗の規模や形態に近い工事の実績が豊富な業者に依頼することで、相談から見積、実際の工事までがスムーズに進みます。

法人の工事が専門の業者であることが望ましいのですが、個人・法人のどちらにも対応している業者の場合は法人の比率が高いかどうかもチェックしておきましょう。
見積額見積依頼後、業者から届いた見積書を比較検討します。曖昧な点がなく明快な記載になっているか、見積額が費目ごとに妥当であるかを十分に検討しましょう。

見積額はあくまでも概算ですので、実際に工事を進める中で別途費用が発生することはあり得ます。ただし、オフィス・店舗のLAN工事に慣れている業者であれば、よほど特殊なケースを除いて大半のケースを想定した見積額を提示してくるはずです。

料金プランが明確な業者であれば、工事予算が分かりやすく安心して依頼できます。
対応力(スピード・現地調査の有無等)問い合わせから見積までの対応力もチェックしましょう。迅速に対応しているか、現地調査をしっかりと実施しているかといった点も確認しておく必要があります。

評判の良い業者には多数の依頼が舞い込みます。オフィス・店舗の移転が多い年度替わりなど、繁忙期は毎年のように経験しているはずです。

依頼が多いことを理由に対応が後回しになっていたり、現地調査をおざなりにしていたりしないか、対応の丁寧さも含めて確認しておくことが大切です。
アフターサービスの有無工事完了後のアフターサービスの有無や保証期間についても必ずチェックしておきましょう。

LANを実際に使用し始めてからも、ネットワークに関するトラブルは少なからず発生するものです。

何らかのトラブルが発生した際に、迅速に対応してもらえるかどうかを確認しておくことでトラブルの防止につながります。 業者のWebサイトにアフターサービスに関する記載がなければ、問い合わせた際に確認しておくことが大切です。

3)オフィス・店舗のLAN工事の際に、知っておくと役立つ知識3選

オフィス・店舗のLAN工事を進めるにあたって、工事業者と打ち合わせをする必要があります。

打ち合わせの際、オフィス・店舗側の要望を業者から聞かれることもあるでしょう。

専門的なことは業者側で判断してくれる場合もありますが、LAN工事に関する基本的な知識は把握しておいたほうがよい場合もあります。

そこで、LAN工事の際に知っておくと役立つ知識をまとめました。LAN工事を依頼する前に、一読しておくことをおすすめします。

有線LAN・無線LANについて

有線LAN:通信速度や安定性の面で優れて いる。一方で、HUBや配線の 取り回しを考慮する必要がある。 無線LAN:ケーブルが不要のため、機動的に活用できる。ただし、有線と比べると通信が不安定。

LANには大きく分けて有線LANと無線LANがあります。有線LANは通信が安定しており、大容量データの通信にも対応しているのが特徴です。

一方、接続する端末ごとにLANケーブルが必要になるため、将来的に機器を増設・移動する際には改めて工事が必要な場合があります。

無線LANは電波が届く範囲であれば、どこでも通信できることが大きなメリットです。機器を増設・移動する際にも改めて工事する必要がなく、機動的に活用しやすいでしょう。

ただし、電波が届く範囲には限度があるため、オフィス・店舗全体で安定的に通信できるとは限らない面があります。

有線LANと無線LANを組み合わせて、それぞれのメリットを活かしていくのが現実的でしょう。

無線LANを設置する場合は、無線LANルーターも必要になる

無線LANを設置する場合、接続する機器まで電波を届けるための無線LANルーターを設置する必要があります。

無線LANルーターには法人向けのタイプと一般家庭向けのタイプがありますが、オフィス・店舗で使用するなら法人向けを選んだほうが無難です。

法人用・一般家庭用の無線LANルーターの違い
法人用無線LANルーター一般家庭用無線LANルーター
同時接続台数50〜100台以上15台前後まで
セキュリティ対策標準装備が基本対応していない機種も多い
電波が届く範囲広い狭い(障害物がない場合で10メートル以内)

上表の通り、一般家庭向けの無線LANルーターはオフィス・店舗での利用が想定されていません。とくにセキュリティ対策面を考えると、たとえ小規模な事業所であっても法人向け無線LANルーターを選択することをおすすめします。

LANケーブルについて

LANケーブルの種類 ●Cat5E(通信速度:〜1Gbps)通常のデスクワークには 十分な実行速度。標準料金 ●Cat6(通信速度:1Gbps)Cat5Eよりも速度が速い。 標準料金よりもやや高め ●Cat6A(通信速度:10Gbps)非常に高速だがあまり普及していない。料金は上記2つより高め

配線に使用するLANケーブルには、主に3つの規格があります。規格によって通信速度や費用が異なりますので、実際に使用する場面を想定してLANケーブルを選ぶことが大切です。

LANケーブルの規格と特徴

規格通信速度特徴・料金
Cat5E〜1Gbps通常のデスクワークには十分な実行速度。標準料金。
Cat61GbpsCat5Eよりも速度が速い。標準料金よりもやや高め。
Cat6A10Gbps非常に高速だが、あまり普及していない。料金は上記2つよりも高め。

オフィス・店舗での一般的な用途であれば、Cat5EまたはCat6で十分対応できるはずです。よって、標準〜やや高めの料金の範囲でLANケーブルを一式そろえることができます。

デザイン事務所などクリエイティブ系の職種の場合、大容量データを日常的にやりとりすることも少なくありません。

Cat6Aの通信速度が必要かどうかは、頻繁にやりとりするデータのサイズと数によって異なります。日常業務で送受信するデータサイズを把握しておき、工事業者と相談するとよいでしょう。

HUBについて

HUBを選ぶ際のポイント2つ ポート数… 接続する機器の数に合わせて選ぶ。       将来増設することも見据えて、余裕を持たせる。 通信速度… ギガスイッチと10/100Mスイッチの違いを知っておく。        ギガスイッチ:高速通信に対応可能        10/100Mスイッチ:安価で小規模ネットワーク向き

1本のLANケーブルから分配して複数の機器を接続できるようにする機材をHUBといいます。

オフィスや店舗では複数台のPCやコピー複合機などを使用するケースが多いことから、接続する機器の数に合わせてHUBのポート数を決定する必要があります。

将来的にスタッフ数が増えて機器を増設することも想定した上で、ポート数に余裕を持たせておきましょう。

また、HUBにはギガスイッチと10/100Mスイッチがあります。両者の主な違いは通信速度です。ギガスイッチは動画通信など大容量データの転送に対応しているのが特徴です。

一方、10/100Mスイッチはギガスイッチほどの速度は出ないものの、安価で小規模ネットワーク向きのHUBとされています。

工事業者からHUBの種類を聞かれた場合には、「接続する予定の機器の数」と「必要な通信速度」が判断基準になると考えてください。

まとめ)業者選びに失敗しないためにも事前準備が重要

LAN工事後のオフィス風景

LAN工事を業者に依頼する際、オフィス・店舗側でも必要な準備を進めておくことが業者選びの失敗を防ぐことに役立ちます。

工事全体の流れを把握し、見積の大まかな内訳を知っておくことで、信頼できる業者かどうかを見分けやすくなるでしょう。

ぜひ今回の記事を参考に、適切に対応してくれるLAN工事業者かどうかを見極めてください。必要な事前準備を整えておけば、業者から言われるままに工事を進めてしまうことを避けられるはずです。

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