会社で既にビジネスホンを利用しており、さらに、コードレス電話機も使っているよ。という方が「コードレス電話機を交換・増設したい」という場合に、事前に注意しておきたいポイントを解説する記事になります。
今すぐ、見積依頼を検討されている方も、もうすでに工事を発注した方も、ビジネスホンにおけるコードレス電話機を交換・増設する際に、事前に注意しなければならない3つの点を知ることができますので是非ご確認ください。
※なお、コードレス電話機には、大きさにより2種類あります。今回の記事対象はPHSタイプ(マルチゾーンコードレス電話機)に関する内容となります。
ビジネスホンのコードレス電話機を追加する場合には「交換」「増設」の2種類がある
「どちらも一緒では?」とお感じになる方も多いと思いますが、こちらは、システムデータを扱う配線プロからしますと大きく違うものとなります。
交換とは?
交換とは以下の条件を満たすものになります。
- これまで使っていたあるコードレス電話機を不良等の理由により廃止する
- そのコードレス電話機と同じ内線番号を、新たに追加するコードレス電話機で利用する
- 機能や使い方は変えない
増設とは?
増設とは、交換以外のすべてのコードレス電話機工事のケースです。以下のいずれか1つにでも該当すれば増設扱いとなります。
- コードレス電話機の廃止は伴わない
- 廃止は伴うが、内線番号は変わる
- 機能や使い方が変わる
つまり、交換に該当するケースは条件がせまく、増設に該当するケースは条件が広くなります。
なぜ、「交換」「増設」で扱いを変えるの?
これは、交換と増設の2つを比べたときに、工事の難易度が大きく異なるためです。
- 交換 → 難易度は低く、失敗しにくい
- 増設 → 難易度が高くなりがち、失敗も起こりやすい
当然、配線プロが工事を行う上でも、スムーズにかつ失敗が起こらないように工事をしたいと思うものです。よって、交換か増設か、は事前にしっかりと確認をしておかなければならない点です。
「交換」「増設」で費用は変わるの?
これは、配線プロにより考え方は変わるようですが、大きくは以下の2つのようです
- 配線プロA → 交換と増設で費用は変える
- 配線プロB → 状況が分かっているなら、交換と増設で費用は同じ。状況が分からずリスクがあるなら、工事費用は変える
もちろん、交換の方が費用が安く済むため、問題がないようなら交換扱いになるように発注をした方が良いでしょう。
コードレス電話機を追加する仕組みはどのようになっているの?
実装番号と内線番号の違いを知ろう
ビジネスホンの設定で重要な考え方が「内線番号と実装番号は違う」というものです。
- 内線番号 → エンドユーザーが使う番号で室内の電話番号のようなもの
- 実装番号 → 電話機1台ごとに割り当てられる機械番号で表面上は利用しない
「内線番号だけでいいよね?」とお感じかと思いますが、実装番号はさまざまなデータと結びついている番号ですので、基本的には変えることはできません。内線番号は、エンドユーザーの都合により変えられないと不都合ですので、この2つの番号があります
コードレス電話機を「交換」する場合は、実装番号は変えなくていい
さきほど、コードレス電話機を「交換」とする3つの条件を上げましたが、それを満たす場合、そのコードレス電話機工事は「実装番号が今のままていい工事」となります。
コードレス電話機を「増設」する場合は、実装番号を新たに追加する必要がある
交換以外は「すべて実装番号を新たなもので行う工事」となります。ビジネスホンの機能は多いものだと100以上!その全部の機能で「今まで使っていたの?」と調べることは難しいことが多いようです
ビジネスホンのコードレス電話機追加、こんなケースは注意!
日々、頑張っている配線プロの方に「こんなコードレス電話機追加は大変だった・・・」というケースを聞いてみました。
1 コードレス電話機を紛失して、内線番号もわからない
「交換としたくても、交換前の内線番号や実装番号を調べることができず、昔の状態をヒアリングのみで再現することになります。ユーザーさまもうる覚えで、何とか設定しましたが、間違えていないか不安です」
2 今ある機能が誰もわからない
「人数が多い会社様になると、導入当時の担当者様がいなくなるなど、当時のことが誰もわからず、また今の機能も自然に使っているため、何が特別な機能なのかをわからないことがあります。そうなるとなかなか設定が難しくなります」
3 コードレス電話機のアンテナがどこにあるかわからない
これは、これまで記載していた内容とは少し異なりますが、コードレス電話機設定の上で重要な内容になります。
「ビジネスホンのコードレス電話機は、アンテナがないと増設・交換・追加ができないのですが、現場に到着するとアンテナがない。お客様にも探してもらいましたがどうしても見当たらず、結局工事はキャンセルとなりました」
まとめ ビジネスホンのコードレス電話機を追加工事する際は準備が必要
ビジネスホンの工事を行う際、できれば発注したからには無事工事を終えてほしいものです。ただ、配線プロにも難しい状況というのはあるようですので、その点は、スムーズな工事のために協力できることはしてあげたいものですね。
以下に、スムーズなビジネスホンのコードレス電話機を行うための追加準備リストを掲載しましたので、ご参考になればと思います。