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電気・通信の「先行配線」で、オフィス移転後すぐに業務を始める!

オフィス移転で最も忘れていはいけないのは「電気と通信」!

オフィス移転では、さまざまな手続きや作業が発生しますが、その中でも特に大切なのが電気と通信です。この2つの手配に失敗すると、オフィス移転後に業務を開始できないなど、オフィス移転担当者としては冷や汗ものの事態になります。

オフィス移転における電気と通信の基本的な準備内容は以下の記事にてご紹介しています。こちらは、今回紹介する先行配線の前提となる記事となりますので、ご興味のある方はご覧ください。

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今回は、先行配線とは何か?という基礎的な内容から、どのようなケースで先行配線をした方が良いのか?先行配線の注意点などを中心に解説してゆきます。

先行配線とは何か?またその効果は?

先行配線とは「オフィス移転日より前に行う電気・通信を中心とした配線工事」のことです。予め新オフィスへ配線工事店が出向き、オフィス移転日までに配線工事をある程度進めることができます。

オフィス移転当日に配線工事を行うと、引っ越し屋さんの作業の邪魔になる可能性があります。また、オフィス移転間近で配線工事をするとなると一発勝負になるため、手配もれ、ビル設備故障など、万が一のトラブル時に配線工事ができない場合もあります。

先行配線は、引っ越し屋さんの作業の邪魔にもならず、オフィス移転当日の急なトラブル発覚なども避けることができます。オフィス・店舗移転をスムーズにするという効果が期待できるため、もし、可能であれば取り組みたい効率的な作業の1つと言えます。

先行配線をするのはどんな配線分野?

配線工事店がオフィス移転の際に工事する配線分野は次の5つになります。

  • 電気工事
  • 電話工事
  • LAN工事
  • 防犯カメラ工事
  • スピーカー配線工事

どの配線分野でも先行配線は可能です。自社が行いたい配線分野が1つでもある場合は、先行配線を行うことを検討してみてもよいでしょう。

先行配線を行ったほうが良いケース

どんな場合でも先行配線を行ったほうが良い、とは限りません。オフィス移転の規模やオフィス移転前後の営業状況により、先行配線を行ったほうが良い場合と不要な場合があります。

・オフィス移転の規模が約10席以上

・オフィス移転翌日すぐに業務を始める必要がある

オフィス移転の規模が大きい場合は、1日で配線工事が終わらない可能性もあります。配線工事に複数日かかるような場合は先行配線を検討しましょう。

また、オフィス移転の翌日には必ず業務を行わなくてはならない場合、慎重を期するという意味でも先行配線を行ったほうが良いでしょう。

逆に、オフィス移転の規模が小規模であったり、オフィス移転後に休日を活用することができるような場合は、先行配線を行わなくてもよい場合もあります。

先行配線をするなら、機器を準備したほうが良い

先行配線を行う際は、新オフィスに設置する予定の機器を、先行配線するまでに新オフィスに用意したほうが良いでしょう。

機器がなくても先行配線を行うことはできます。しかし、電気・通信に用いるケーブルは、必ずその末端を何らかの機器や設備につなぐため、その機器や設備がないとケーブルの末端加工や余長の取り方などが難しくなります。できれば、機器を用意して先行配線を行いましょう。

具体的には、以下の機器や部材を用意するとよいでしょう。

  • 電気工事の場合は、ハーネスOAタップ等の電気部材
  • 電話工事の場合は、ビジネスホン機器
  • LAN工事の場合は、HUB・ルーター等
  • 防犯カメラ工事の場合は、防犯カメラ・レコーダー
  • スピーカー工事の場合は、スピーカー・アンプ

上記の機器はすでにあるが、旧オフィスにある場合は注意が必要です。オフィス移転日まで動かせない、新オフィスに事前に移動させることができない、という場合は、先行配線に用いることはできません。この場合は、以下のいずれかの方針を取る必要があります。

  • 機器無しで先行配線を行う
  • 一部機器は購入し、一部機器は無しで先行配線を行う
  • 全て新規に機器を購入して、先行配線を行う

全ての機器を揃えなくても、先行配線をすることは可能です。実際のケースでどうしたほうが良いかは、配線工事の手配会社や担当者と相談して決めてゆきましょう。

先行配線のデメリット

先行配線を行う上でのデメリットが、担当者の立ち会いです。オフィス移転で忙しい担当者が1日~数日間、立ち会わなくてはいけないことは大きなデメリットです。

また、立ち会いは、ただ誰かがいればいい、というわけではありません。配線作業中に工事人が確認したいことに対して回答する必要があります。回答した内容に基づき、実際に工事を進めてしまうため、工事内容を決められる権限を持つ担当者の立ち会いが必要になります。

また、先行配線を行う場合は、配線工事人も現場に複数日に分けて入室しなくてはいけないため、派遣費用等が増加します。費用をかけても、スムーズで安心な配線工事を行うべきか、よく考えて決めてゆきたいですね。

先行配線を行った場合は、お客様側は何も作業をしなくてもよい?

先行配線を行っても、それだけでオフィス移転日からすぐに業務を開始できるわけではありません。多くの場合、自分たちでの最終的な接続作業が必要となります。例えば以下のような内容です。

LAN工事の場合
HUBからPCまでの短いLANケーブルをつなぐ

電話工事の場合
電話用のHUBから電話機までの短い電話ケーブルをつなぐ

電気工事の場合
ハーネスOAタップからPCまでを電源ケーブルでつなぐ

特にデスクトップPCは、比較的配線が多い機器です。オフィス移転を機に買い替えるということは少ないため、多くの場合、旧オフィスにてオフィス移転日寸前まで使用し、移動します。そのため、HUBまでしか先行配線することはできず、HUBからデスクトップPCおよびモニタへの配線・設置作業を自分たちで行う必要があります。机に潜り込んで行う必要がある場合などは、少し大変に感じるかもしれません。

もし、自分たちで行うことが難しい場合は、オフィス移転日当日に配線工事店に来てもらい、引っ越し完了後にデスクトップPCを接続してもらう作業を依頼することができます。必要であれば、依頼を検討してみましょう。

配線工事店に開通立ち会いを依頼したほうがよいか?

先行配線を行った後、最後の配線をお客様で行った。それでは、業務開始日に全く配線工事人が立ち会わなくても大丈夫でしょうか?

もちろんトラブルが一切なく業務を開始できる場合もありますが、まれに、配線工事店・お客様が予測しなかったトラブルが発生する場合もあります。配線工事店にミスがない場合でも、お客様が仕様変更を伝えていなかった、ある使い方をしたいがそれが配線工事と関わるとは思わなかった、などのようなケースは実際によくあります。

そのような事態に対応できるのが「開通立ち会い」です。これは、特に何かを工事するというものではなく、オフィス移転の業務開始日に工事人が現場に立ち会い、業務が順調に始まったことを見届ける作業です。

開通立ち会いの費用は、お客様負担のため、何もなかった場合は無駄な費用だったと感じるかもしれません。ただ、何もなくてよかった。ともいえますし、また、あらかじめ設定しておいた内容が新オフィスにはそぐわないと感じる場合、業務を始めながら、すぐに変更・調整することもできます。

しっかり業務を開始する必要がある場合は、多少費用が掛かってでも慎重を期すべく開通立ち会いを行うことも検討してみましょう。

まとめ

先行配線は、オフィス・店舗移転時によく手配される工事の段取りです。先行配線の活用方法も様々あるため、ケースバイケースな状況が多く、配線工事店の担当者とよく打ち合わせて活用しましょう。先行配線をうまく使うと、オフィス移転の大切な部分である、電気と通信の工事をスムーズに行うことができるようになるため、ぜひ、活用してゆきたいところですね。

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